2021.5.9 主日礼拝 「弟子たちも聖書を解き明かした」使徒の働き13章26~32節、42~48節

 
若葉の中を吹き渡ってくるさわやかな風を感じながら、5月の第2聖日を迎えました。コロナ禍のこと、多くの方はオンラインでの礼拝となりました。それぞれ場所は違っていても、変わらずに神様を御礼拝出来る事を感謝したいと思います。
 
冒頭で中尾牧師はヘブル語でケセッド、新改訳聖書では「真実の愛」と訳されている言葉について話されました。主の民が何度も主との約束を破り、主との関係をないがしろにしたにもかかわらず、主は民をあわれみ、愛して下さいました。このように変わらない誠実な愛が「真実の愛」ですと。
 
『しかし、神はイエスを死者の中からよみがえらせました。イエスは、ご自分と一緒にガリラヤからエルサレムに上った人たちに何日にもわたって現れました』(使徒の働き13:30~31)
 
さて、今日の説教は次の質問から始まりました。「イエス様の弟子パウロたちは、人々に説教で何を伝えていたのか?」イエス様は十字架の苦しみを受けた後、復活され天に昇って行かれるまでの40日間、弟子たちと共に過ごされ、聖書全体に書いてあることを解き明かし、神の国の事を語られました。イエス様から聖書全体の解き明かしを受けた弟子たちは、イエス様が天に昇られた後、世界中からエルサレムに来ていたユダヤ人に語りかけました。
 
パウロたちはイエスの弟子でしたが、「イエス様がこう教えて下さった。」「イエス様がこのようなたとえ話をされた。」とは言わず、自分たちがイエス様から受けたように聖書(当時は旧約聖書)について解き明かしました。
 
旧約聖書にはイスラエルの歴史、出エジプトから荒野の旅、約束の相続地、士師の時代、王の時代、エリヤの再来などが詳しく語られています。エルサレムに住む人々とその指導者たちは、この聖書を読んでいたのに信じることなく、イエス様を罪に定めてしまいました。ユダヤの指導者たちはそれらの出来事を全て知っていたし、聖書を暗記していました。しかし、目の前で起こっている出来事と聖書の物語が繋がってはおらず、目の前のイエス様がどなたであるかが分りませんでした。その上、話を聞くために集まった群衆を前に、ねたみからパウロが語るのをののしったのです。そこでパウロは異邦人に向かって語りました。『主が私たちに、こう命じておられるからです。「わたしは、あなたを異邦人の光とし、地のはてにまで救いをもたらす者とする。』(使徒の働き13:47)主の計画は、アブラハムを通して全世界が救われることでした。パウロが聖書の物語を解き明かした時、異邦人たちは喜びに溢れ、主のことばを賛美し信仰に入りました。
 
聖書に語られているのは、天地創造から紀元2000年を越えた今日に至るまでに現実に起こった歴史的事実です。その歴史の物語は今も続いており、神様が「真実の愛」を与え続けて下さっているあかしです。そして、今その膨大な歴史の中に私たちは生まれてきたのです。これは私達に起きた素晴らしい現実です。
 
パウロの説教を聞いた異邦人のように、聖書に書かれているあわれみと恵みの物語を素直に受け入れ、パウロのようなイエス様の弟子として、時を刻んで行ける者になりたいと願いました。聖日の礼拝式は、私たちにその事を思い出させてくれる大切な時なのですね。次の聖日に神様は、どんな物語を読み解いて下さるのでしょうね。(okumoto)

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